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2020.07.10
MEDIA
三菱商事ファッション 3D・CGスキームを本格化 先行受注が可能、無駄無く
繊研新聞 2020年7月10日付
三菱商事ファッションは製品OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)における試作反やサンプル縫製を不要とする3D・CGスキームの提案を本格化する。「サンプル作成プロセスの削減で大幅なコストダウンや、生産リードタイムの短縮ができる。無駄の削減で取引先の利益改善につながる」としている。
アパレルのオンラインビジネスに適応する生産手法によって、ECでCG画像処理を利用した先行受注が可能になる。大量の生産や在庫、廃棄を回避するサステイナブル(持続可能)な物作りにも貢献する。CAD(コンピューターによる設計)起点の同スキームには①2Dパターンを3Dで確認修正する〝3Dモデリング技術〟②生地情報を正確にスキャニングして3D画像に反映させる〝生地スキャニング技術〟③3Dモデリング・データに色や光源を補正してEC利用できる〝CG技術〟がある。
これら三つを連動させ、3DモデリングシステムからEC掲載用CGを短時間で制作できる。これにより、色試験反をはじめ、第二、第三のサンプルの省略のほか、サイズ管理の統一、ささげ(撮影、採寸、原稿作成)業務での撮影・採寸作業の削減を行う。CG画像は生地の風合いが精度高く表現され、顔や背景の画像を合成することでよりリアルに見えるという。4月にデジタル事業推進本部を新設、「デジタルサプライチェーンマネジメントを拡充することで、今後は〝マイクロOEM〟への対応も強化する。必要な物を必要なタイミングで、無駄なく小ロットで供給する」構えだ。
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